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2011.06.28

沈黙の音

『つみきのいえ』は、アカデミー賞をとったことで知られているが、

その当時、DVDより先に絵本が発行されていた。

読んだ人も多いと思うが私もその一人。

ヴェネツィアを思わせるような、

海に沈みゆく町に住み続ける、ひとりのおじいさんの話からは、

素朴で、どこかこじんまりとしていて、いじらしくもあり、愛らしく、

ひっそりとした世界観が伝わってきたのを覚えている。

いれ立てのコーヒーからあがる湯気が絵になるように、

記憶に立ち上る湯気をテーマにしたような世界観。

「幸せ」とは何かを考えるきっかけになる、

心温まる哲学的なストーリーである。

いつか映画を観てみようと思いそのままになっていたのだが、

この度、観てみたことで新たなる思いが加わった。

サイレント(映像と音楽のみ)バージョン、12分。

ナレーション付きバージョン、24分。

個人的な見解だが、

あの絵のタッチが伝える魅力には、

セリフが一言もない方が似合っているように思える。

言葉が無いからより想像が膨らむ。

切なくて、ほろっとさせられ、静かな幸せ感が満ちてきて、

サイレントバージョンの方が味わい深さがより伝わる気がした。

 

時に、静寂(沈黙)は音(言葉)に勝る。

時に、一瞬は永遠に等しい。

セリフの無い、たった12分の世界観がそれを伝えている。

この映画の沈黙度に似た音を探すとするなら、

静寂(沈黙)の音…、

そう、サイモン&ガーファンクルの「The Sounds Of Silence」かな…。

http://www.youtube.com/watch?v=cpOxTL1ueDM 

 

「ボンちゃん、ゴリラも沈黙の音の魅力を伝えているね』

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