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2011.06.26

マメーリの賛歌

諸外国の国歌は威勢のいい行進曲のようなものが多く、

日本の国歌「君が代」の静かな祈りのようなリズムとはだいぶ違う。

諸外国の国歌の歌詞をみると、

戦闘的な内容のものが多いことに驚くのだが、

イタリアの国歌も「祖国のために、戦え!」と過激に愛国的な歌詞。

いったい、いつ作詞されたものなのかを調べてみたら、

おとといの玉ログ『ざっくりイタリア史』で記した時代、

イタリア統一(リソルジメント)に向けて、

多くの若者が犠牲になっていた激動のさ中、

愛国心に燃える学生、ゴッフレード・マメーリ(1827-1849) という人物が、

イタリア統一運動の義勇兵として参戦した際の、

1847年9月に一晩で書き上げたといわれる愛国詩。

1946年にイタリア王政が廃止されて共和制に移行した際、

この歌詞がイタリア共和国国歌として採用されたが、

現在、国内では国歌として相応しいかどうか、賛否両論ある模様で、

現在は1番のみが公式の国歌だという。

イタリア共和国国歌…マメーリの賛歌 (Inno di Mameli)
別名 Fratelli d'Italia(イタリアの同胞もしくはイタリアの兄弟)
作詞 ゴッフレード・マメーリ(Goffredo Mameli)(1847年)
作曲 ミケーレ・ノヴァーロ (Michele Novaro) (1847年)
編曲ジュゼッペ・ヴェルディ 
採用年 1946年~現在に至る。 

「マメーリの賛歌 (Inno di Mameli)」

Fratteli d'Italia l'Italia s'e' desta,
Dell'elmo di Scipio, s'e' cinta la testa.
Dov'e la Vittoria?
Le porga la chioma
Che' schiava di Roma
Iddio la creo
Stringiamci a coorte,
Siam pronti alla morte,
Siam pronti alla morte
l'Italia chiamo Si!

〈日本語訳〉
イタリアの兄弟よ、イタリアは今目覚めた
シピオの兜(かぶと)を頭に戴き
勝利は何処にあらん
主が創りたもうたローマの僕(しもべ)
我がイタリア その美しい髪を捧げよ
さあ隊列を組め、我等は死をも恐れない
イタリアが呼んでいる、そうだ!

一般的に国歌を聞く機会といえばオリンピックの後が多い。

オリンピック憲章の根本原則、オリンピズムには次のようにある。

「よい手本となる教育的価値、普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重などをもとにした生き方の創造である。
オリンピズムの目的は、人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確立を奨励することを視野に入れ、あらゆる場で調和のとれた人間の発達にスポーツを役立てることにある」。

オリンピックの閉会式で諸外国の国歌を聴く度に、

友好とは程遠いその歌詞がなんとなく思い出され、

オリンピズムとは…が思い出されてしまうのは私だけだろうか…。

「ボンちゃん、ゴリラは、どんなリズムに心惹かれるのかな?」

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