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2011.07.04

明けない夜 永遠の夜

愛する人との別れを経験すると、

人を愛することが怖くなる。 

 

愛する人というのは、

心に最大の陽気さを注いでくれる“太陽”だと思う。

それまで日常的に心の光景にあったその太陽が、

忽然と消え去って、

その太陽が2度と昇ることはないといった現象、

それが別れというものだろうか。

「明けない夜はない」という言葉がある。

どんな暗い夜も朝になれば明けるように、

たった今が不幸であっても、

やがて必ず良い時期が来るというような意味だと思うが、

愛する人という太陽が消えた者にとっては、

やはりそれは心に「明けない夜」、

即ち「永遠の夜」を心に持ち続けることなのだと私は思う。

勿論、頑張って、乗り越えることはできるだろう。

愛する人という、強烈な陽の要素である太陽が無くても、

必死に心に陽の気を吹かそうと他の事を引っ張り込んだりして、

それが功を成して、

生きるすべを見出せるようになったとしても、

心が「永遠の夜」を知っていることには変わらない。

誰かを愛すれば、また、朝陽は昇るだろう。

でも、「永遠の夜」の悲しみ、苦しみを知る心は、

愛する人が心にもたらす、

抜けるような青空を見るのが怖い。

それを失った時に心に起きた現象、

真っ暗な心の中で見た恐怖を思ってしまうから。

記憶の残像がもたらす闇がある。

それは明けない夜であり、永遠の夜なのだと私は思う。

どうしても恐れてしまう。

愛する人の永遠の不在を。

 

 

「ボンちゃん、ゴリラは記憶の残像に苦しむことってある?」

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