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2011.10.15

『雲の棚引き』

青空には、

昨日とは違う形の雲が浮かんでいた。

棚引く雲を見ながら、

詩をつくってみた。

 

 

『雲の棚引き』

 

 

雲は海を通り越し 西に向かった

波の知らない 空の広さに向かって

波は風に運ばれ 東に向かった

雲の知らない 海の深さに向かって

 

水面に立つ波も 空を旅する雲も

ひとりぽっちに 慣れたような素振りで

嵐に身を任せ 孤独を紛らわせ

遠く離れた それぞれの世界に消えていく

 

 

空に浮かぶ雲を見つめて 波は考える

風はなぜ 波と雲を隔てるのだろう

喜びを表裏して 悲しみがあるように

海と空は それぞれの表と裏

 

実存のすべては 解け合っているのだから

風はいつかきっと 雲と波をひとつにする

思いを断たなければ 願いは通じるはず

波は轟き 思いの限りを雲に打ち明ける

 

雨が降り出し 雪へと変わった

巨大な氷塊に 雪が積もりゆく

氷海の白さに 波が砕けた時

雲の棚引きを 波は肌で感じた

 

 

「ボンちゃん、ゴリラは雲の棚引きを見て、何をおもふ?」

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